協同実証主義
collaborative empiricism
この用語は、心理療法の一つ、認知行動療法に特徴的なセラピストークライエント関係のことを指します。
認知行動療法についてよく知らない人は、まずは認知行動療法について理解してから読んでもらった方が理解はしやすいと思います。個別記事で扱う予定ですので、参考にされて下さい。
協同
セラピストとクライエントが互いを尊重し、手に手を携えて問題を対処しようとすること
実証
エビデンスに基づいて問題を解決しようとすること。
まとめると、認知行動療法において、セラピストとクライエントは、医者と患者、先生と生徒、といった上下関係ではなく、お互いを尊重し合いながら共同して進めていくこと。また、それは勘やフィーリングなどではなく、しっかりとエビデンスに基づいて行われること。この二つが重要であるとしています。これのことを共同実証主義と呼んでいます。
これはコンサルテーションの場合を用いられるようです。コンサルテーションとは、おおまかにいうと、心の専門家が他の機関と協同して支援に当たる行為です。
スクールカウンセラーも一つのコンサルテーションの例として挙げられます。学校で起こっていることに対して、カウンセラーとして心の専門家として問題に当たる立場をとりながら、教育の専門家として問題に取り組む教師の立場を尊重し、尊敬することが重要です。どちらかが上で下、といった関係ではなく、お互いを尊重しながら進めていくこと、かつエビデンスに基づいた支援を行うこと、それを共同実証主義と言います。
今回は短いですがこれでおわりです。お疲れ様でした。