顔認識モデル
今回は、他人の顔認識についてのモデルを紹介します。
二つのモデルを紹介しますが、一つ目のモデルの進化版が二つ目のモデルになっているので、時系列も併せて覚えましょう。
ブルースとヤングの顔認識モデル
Bruce & Young (1986)
顔から個人を同定する過程とその他の情報を認知する過程は、初期の知覚分析以降の段階で独立する、としています。このモデルは独立です、ここキーワードですので択一で答えられるようにしておきましょう。
順を追って言葉で説明するより、図としてまとめたもので理解してもらう方が分かりやすいと思うので貼っておきます。
この図について説明すると、左半分は、個人同定以外の処理を指しています。右半分は個人同定過程です。
左半分は、表情などの分析、右半分はその人が誰であるかという情報に関する過程です。
このモデルが提唱された後、Breenらは少し付け足した発展版のモデルを提唱しています。
Breenらの顔認識モデル
先程のブルースとヤングのモデルに「既知情報に対する情動反応」を組み込んだモデルです。
ブルースとヤングのモデルと大きく違うのは、表情に関する分析と個人同定に必要な情報の分析の過程が独立していない、という点です。この「独立」というキーワードを覚えておいてください。
二つ、用語の紹介をします。
カプグラ妄想
これは、親しい知人や家族の顔を見て本人とそっくりだと判断することはできるが、感情的な温かみや納得感が伴わない認識障害のことです。
全体的処理
これは、顔認識の傾向についてです。顔認識では、部分に分割して処理をせず、全体をまとまりとして処理を行う傾向のことを指します。この傾向ゆえに、下半分を別人と入れ替えた場合、元の人物と特定するのは困難になるんですって。
顔認識に関する用語についての紹介でした。
今回は以上です。ブルースとヤングの顔認識モデルは特に択一で頻出です。「独立」このキーワードは絶対覚えましょう!
お疲れ様でした。