結果の知識
( KR : Knowledge of Results)
今回はKRについてです。
これは技能学習の際に行う、フィードバックのことです。KRにはいくつか種類があり、どのタイミングでフィードバックを行うのか、また、どのような課題においてどのようなKRが有効なのか等がそれぞれ違ってくるため、それらも併せてここで紹介していこうと思います。
質的KR/量的KR
〈課題〉Trowbridge & Cason (1932)
目隠しをした状態で、3インチの線を引いてもらう課題を実施。その思考の度に、フィードバックを行う。
質的KR…”正しい”or”誤り”
量的KR…”+5”、”-2”、等
⇒結果、量的KRの方が劇的に改善し、フィードバックは強化よりも情報が重要であるとしました。
しかし、あまりに精密な量的KRは、フィードバックに依存してしまい、逆に学習を阻害することもあるそうです。
「KRのガイダンス仮説」(Salmoni ら)
毎回KRに頼るのではなく、自ら遂行を判断する思考も重要で、この思考が自分の誤りに気づける、としました。
即時性KR/遅延性KR
次はKRの内容ではなく、タイミングの違いで二種類に分かれます。
かつては遅延性KRはほとんど効果がないとされてきたのですが、即時性KRに依存しても、獲得の過程での成績は向上するが、後のテストの際にフィードバックなしではできなくなることもあり、遂行の妨げになる。そのため、即時性KRがいつどこでも有効であるとは限らないといえるのです。
今回は以上になります。
KRについては、一度過去問で選択肢の一つとして取り上げられていた記憶があります。そのため、簡単でいいのでさらっと覚えておきましょう。お疲れ様でした。