暗黙のパーソナリティ理論
( Implicit personality theory : IPT )
ブルーナーとタギウリ Bruner, L.J. & Tagiuri, R.
今回は暗黙のパーソナリティ理論についてです。
暗黙の人格理論、IPTなど、様々な呼ばれ方があります。
ブルーナーとタギウリによって1954年に提唱されました。
その1年後(1955年)にもクロンバック(Cronbach,L.J.)が提唱しています。
暗黙のパーソナリティ理論について、「これは人々が、人の性格に関して漠然とした形で抱いている素朴信念の体系」、と表されます。
例えば、血液型、容貌と性格の関係についての俗信、ステレオタイプ、性格特定間相互の間に仮定された関連性等です。
血液型A型は几帳面、だとか、スキンヘッドは怖い、とか大人しい人は気が弱い、とか…あげたらキリがありませんが、こんな感じです。
明確な科学的根拠がないにもかかわらず、人々が自分の中で暗黙に持っているイメージ、のようなものでしょうか。
人は自分の持つ信念体系(暗黙のパーソナリティ)を用いて他者を判断します(暗黙のパーソナリティ理論)が、それは人にとって異なります。
「真面目」と一言にいっても、=「誠実」となる人は信頼できる人物、と判断するかもしれませんが、=「固い」となる人は、融通が利かない、という判断になるかもしれません。
このように暗黙のうちに自動的に処理されるパーソナリティ観のこと、それを他者認知に利用している、という理論です。
この概念は頻出ですので、しっかりと覚えておく必要があると思います。