回避条件づけ
avoidance conditioning
今回の回避条件づけについて、手続きも数多く存在し、理論の議論が様々である為、あくまでも一例として頭に入れていただけると幸いです。理論については、代表的なものを3つ紹介します。
手続き
典型的な手続きを紹介します。
要求されている道具的反応を有機体が一定時間内に行えば、嫌悪刺激を受けない、あるいは回避できるような仕組みをもつ条件づけ学習です。
理論
では理論の紹介です。
学習の二過程説
two process theory of learning (Mower,1947)
これは学習の二要因論とも呼ばれます。
これは回避条件づけは、古典的条件づけと道具的条件づけの学習の二つの過程が組み合わされたものである、とする理論です。
もう少し詳しく説明すると、回避行動は、嫌悪刺激からの回避というレスポンデント条件づけ学習の要素と、回避することによる回避成功に伴う道具的条件づけの強化の二つの要素が組み合わさっている、と言っています。
一要因理論
Sidman
これは、二要因理論とは異なり、強化など関係なく、嫌悪刺激自体が負の強化子として成立しているという考え方です。
ちなみにこのシドマンという人物は、シドマン型回避という回避学習で有名な人物ですので、併せて覚えておくといいでしょう。シドマン型回避については個別の記事で扱う予定ですので、参考にされて下さい。
認知的理論
Seligman
これは学習の過程で、反応すると嫌悪刺激は来ない、反応しないと嫌悪刺激がくるの二つの予期を獲得するが、被験体は認知的に前者を好むためにこの条件学習が成立する、としています。認知的な要素が強い解釈の仕方ですね。
ちなみにこのセリグマンという人物も学習性無力感という理論で有名な人物です。併せて覚えておくといいでしょう。
今回はこれで以上です。
今回でてきた提唱者はどれも有名な人物ですので、しっかりと同一人物として繋がりを持たせながら理解できると記述で強くなると思います。お疲れ様でした。