学習の基礎
今回は、動物の学習などの行動の基礎に当たる部分についてのお話です。
いくつか用語を紹介します。
生得的行動と習得的行動
動物(ヒトを含む)の行動は、生得的行動と習得的行動に分けられます。
- 生得的行動:「先天的にプログラムされた行動」
- 習得的行動:「後天的に獲得された行動」
また、この行動は生得的行動を基礎におきます。
走性
taxis
これは、外部の刺激に対して、本能的に反応して行動する生得的行動の一つです。
虫が光に向かって飛ぶ様子などが当てはまります。
無条件反射
ヒトが生後間もないころから見せる無条件反射も生得的行動に当てはまります。
この反射は様々なものがありますが、ここでは有名なものを数種類紹介します。
- 把握反射 :赤ん坊の手の中に指を入れたら、指を握ってくるという行動を指します。
- モロー反射:外部刺激で驚いたときにびっくりした様子のあと、万歳のような格好をすることを指します。
- 吸啜反射 :口の中に入ってきたものに吸い付く行動を指します。ミルクを飲む行動が当てはまりますね。
- バビンスキー反射:足の裏に決まった刺激を与えると、親指が反り他の4本の指は横に開くという決まった反応を見せることです。赤ちゃんの足の反応が通常であることを確かめる際にこの刺激を与えることがあります。
馴化と鋭敏化
馴化 :同じ刺激であっても、実際の刺激の強さより弱く感じること
馴化は同じ刺激を繰り返し受け続けると起こります
鋭敏化:同じ刺激であっても、実際の刺激の強さより強く感じること
鋭敏化は例えば、手足の末端が冷たい状態でお風呂に入ると、実際の温度より末端だけ非常に熱く感じたりすることがありますね。
今回はこれで終了です。学習の基礎的な部分について紹介しました。これらは頭に置いておいてほしい概念です。しっかり復習しておきましょう。お疲れ様でした。