エンメルトの法則

心理学,知覚心理学

Emmert’s law

今回はエンメルトの法則についてです。

これはあまり重要ではないかと思いますので、軽く触れるだけにしておこうと思います。

エンメルトの法則とは、

残像の大きさは、眼から投射面までの距離に比例する

という法則です。

いきなり筆者の昔話になるのですが、小学校低学年の頃かな?『ちぃちゃんのかげおくり』というお話を国語の授業で呼んだことがあります。何が言いたいかというと、”かげおくり“エンメルトの法則を説明するのに分かりやすいんですね。

この物語をご存知の方はいらない説明かもしれないですが、知らない方のために影送りについて説明します。

影送りとは、地面、特に校庭やアスファルトなど、平らな地面にうつる自分の影を10秒ほど見続けた後、空を見上げると、空に自分の影の形がうつる、というものです。

気が向いたらやってみてください。10秒間、瞬きをせず、一生懸命自分の影を凝視してください。

そうすると、空に自分の影が映って見えます。まあ、これが残効ですよね。

ここで本題に戻ります。

エンメルトの法則によると、残像の大きさは、眼から投射面までの距離に比例するとのことですので、影送りを例に説明すると、投射面が「空」ということになります。

実際、空という遠くの投射面影(残像)をうつすと、大きく見えるんです。

この法則の解釈には二通りあります。

幾何光学的解釈心理学的解釈の二つです。

  • 幾何光学的解釈とは、残像の「客観的な大きさ」が距離に比例する、という解釈です。
  • 心理学的解釈とは、残像の「見えの大きさ」が距離に比例する、という解釈です。

要するに、客観なのか主観なのか、ってことですね。

ここは軽くでいいと思いますので、今回はこの辺で。

覚えておくといいかもね、ぐらいの知識でした。以上です。