原因帰属理論

一般心理学,心理学,社会心理学

ワイナー (Weiner, B. )(1971,1979)

今回は、原因帰属理論について紹介します。

原因帰属とは、我々が自分自身や他者の行動について、その成功や失敗の原因をどう考えるかということです。ワイナーは、この中でも、達成場面における成功・失敗の原因をどう考えるかによって、その後の行動や動機づけに影響を及ぼすと考えました。

例を挙げると、テストで良い点を取った際、自分が努力したから良い点をとったと考えたり、テストが簡単だったために点数が取れた、と考えたり。それはこの結果の原因をどこに帰属するかによって変わり、それによって次ももっとテスト勉強を頑張ろう、という意気込みにつながったりします。

原因

 その結果となった原因について、考えられる要因を大きく4つに分けて考えます。

 例として、テストの点数が良かった場合を挙げてみましょう。

能力要因 :自分は頭がいいんだ!

努力要因 :勉強したからできた。

課題の困難さ要因 :今回はテストが簡単だった。

要因  :たまたま運良く当たっていた。

次元

 そして、これらの要因は、安定しているか不安定か、また自身の中に要因があるのか、外的要因なのか(内的/外的)、によって分類されます。(1971)この考え方を統制の所在または統制の位置、という用語で表します。

 その後、もう一つの次元が追加され、その要因は自分でコントロールすることができるか否か、の統制可能性という考え方が追加されます

統制の位置/所在(Locus of control):個人内要因/個人外要因

・安定性 Stability :その原因が時間の経過に対して安定しているか変化しているか

原因帰属

それぞれを表にまとめると、こうなります。

一度原因帰属理論として上記の表を提唱しますが、統制の可能性という次元を追加し、1979年に提唱しなおしています。この表を丸暗記すれば基本的には知識は十分かと思いますので、覚えましょう。

以上で原因帰属理論については終わりです。お疲れ様でした。