機能的自律
functional autonomy
Allport, G. W. (1937)
今回は機能的自律についてです。オールポートが提唱しています。
生得的な欲求を満たすために、手段的に用いられていた行動が、やがて自律的なものへと変化し、その行動自体が目的となることを言います。
簡単に表すと、手段⇒自律⇒目的 という変遷を辿る、ということですね。
そしてこの概念に従えば、人間は生得的な要求から派生しつつも、機能的には全く独立した獲得的な動機をその発達過程において獲得することが可能になるそうです。
要するに、機能が自律していく感じです。イメージで行くと、空腹を満たすために食事をとる、おいしい食事をとる為に工夫した料理を作る、工夫した料理を作る為に…というように、ある欲求を満たすために行われる行動は、やがて違う行動の目的になっていきます。そして、この連鎖で人は全く独立の諸要求を獲得していく、ということなんですね。
この概念はあまり出ないと思うので、漢字からある程度の意味を推測できるようになっていられるとよいと思います。
それでは今回は少し早いですが以上です。お疲れ様でした。