公正世界仮説
just-world hypothesis
Lerner,M.J.
今回は公正世界仮説についてです。提唱者はラーナー。これは色々な呼び方がされており、公正世界誤謬、公正世界の信奉、などともいわれる、認知バイアスのうちの一つです。
人々は「善い人には良いことが起こり、悪い人はひどい目に遭う」という信念を維持するように公平判断を行う、という仮説です。人間の行いに対して公正な結果が返ってくるものであるとする、認知バイアスのうちの一つです。
ここで、もう一つ紹介しておきます。「犠牲者非難」という考え方についてです。これも認知バイアスのうちの一つでしょう。これは、被害を受ける人はそれなりに原因があると考える傾向のことを指します。
以上の2点を踏まえて昨今問題となっているいじめ問題を例に挙げて考えてみたいと思います。いじめについて、いじめている人にはいつか天罰が下る、いつか痛い目をみる、進級したり大人になったら社会でうまくやっていけないだろう、などと考えるのは、公正世界仮説に基づく認知バイアス。ここで、いじめられている側にも何か問題があったのではないだろうか、と考えるのが犠牲者非難と呼ばれる認知バイアスとなります。
宗教の考え方にも関係してくると思いますが、人々はそれを信じている、ということですね。もちろん筆者も当てはまるなと感じています。これはあまり出てきませんので、サラッと理解できていればいいと思います。お疲れさまでした。