過正当化効果
overjustification effect
Greene & Lepper (1974)
今回は有名な過正当化効果です。
過剰な正当化、レッパー効果、アンダーマイニング効果(アンダーマインニング効果)、等様々な呼ばれ方があります。
この効果は、記述でも頻出ですので、実験についても何も見ずに紹介できる程度までしっかり頭に入れておく必要があります。
それでは早速、実験の紹介です。
この実験では、内発動機づけが報酬によってどのように変化するかを調べています。
<実験>
内発動機づけの指標を、「幼児が幼稚園の自由時間に自発的に絵を描く量」とします。
実験対象者は3~5歳児55人で、3群に分けて実験室で絵をかかせました。
a群 報酬予期条件:絵を一枚描くごとにチップ一枚、チップを集めると賞品と交換できることをあらかじめ約束しておく群
b群 報酬なし条件:いつものように絵を描かせるが報酬も何もない群で統制群に当たります。
c群 予期しない報酬条件:何も伝えず、実験終了後、絵を描いた数だけa群と同じ商品をもらう群
この3群に分けて絵をかかせ、1週間後、幼稚園の自由時間での自発的な絵描き時間を測定します。
<結果>
結果は表からも分かる通り、a(報酬予期条件)群は内発的動機が低下し、c(予期しない報酬条件)群で上昇したことが分かります。
アンダーマインニング効果について記述問題が出たときはこの実験の説明ができればまず問題はないかと思います。
この効果はこの実験からも分かる通り、内発的動機づけは外的報酬により変化する、という効果です。
そのため、内発的動機づけが高いときに外的な報酬を加えることにより内発的動機づけを下げることができる、ということができます。
今回はこれで以上です。
頻出かつ重要な用語ですので、しっかり頭に入れておきましょう。お疲れ様でした。