環境主義
環境主義とは、行動を説明する際に、遺伝の影響を最小限に見積もり、環境の影響を最大限に見ようとする考え方です。
ワトソンの行動主義も広義の意味ではこの主義に分類されます。
・パーソナリティは、環境条件を操作することによって、自由に作り上げることができる。
⇒特に生後数か月の間に起こる学習が極めて重要なんだそうです。
ローレンツらの刻印づけを思い出しますね。
ワトソンの1930年の文章の引用です。
「私に1ダースの健康でよく育った乳児と、彼らを養育するための私自身が自由にできる環境とを与えてほしい。そうすれば、そのうちの一人を無作為に取り上げて、訓練して私が選ぶどのような型の専門家にでも育てることを保証しましょう。____彼の才能、好み、傾向、適性、先祖の民族に関係なく。」
Watson , 1930
このようなことをワトソンは述べており、環境主義の典型のような文章です。
恐怖の古典的条件づけの、アルバート坊やの実験もこの考え方の一つの実験ですね。
しかし現在は個人の資質と環境の相互の要因が複雑に絡み合ってパーソナリティは構成されている、という考え方が主流であることもお忘れなく。
今回は以上です。
行動主義は環境主義に分類されることは確認しておきましょう。