運動技能学習
今回は運動技能学習です。ここでは運動技能の学習についての諸理論を紹介します。
そこまで出ないと思うので、重要度は高くありません。
知っておいたらいいかもしれない、というレベルだと思います。
ここでは二つの理論について紹介します。
・二段階理論(Adams)
・スキーマ理論(Schmidt)
この二つの理論について紹介します。
Adamsの二段階理論
ではまずアダムスの二段階理論です。
理論の名前と提唱者の名前はセットで覚えられるので、このように『(提唱者)の(○○)理論』と覚えることをお勧めします。
この理論では、運動技能を獲得するのは2つの時期を経るとしています。
言語―運動期と運動期の2段階です。
言語―運動期
この時期は言語フィードバックに依存し、それによって自分の運動を変化させようとする時期です。
運動期
この時期になると、前段階のように外部からの言語フィードバックがなくとも、自分の中で運動の正確さを判断することができる段階です。運動者の内部の知覚痕跡に頼ることができる、という言い方ができます。
運動技能の学習はこのように段階を経て達成されるという理論です。
筆者にも思い返せば当てはまる経験があるなあと思います。
中学校で始めたスポーツについて、初めの方は顧問の先生からのアドバイスを基に練習に励んでいましたが、高校に入ったときには自分の中で何がいけなかったかを工夫して向上させようとしていたことを思い出します。
Schmidtのスキーマ理論
ではシュミットのスキーマ理論です。
Schmidtと書いてシュミットと読みます。筆者はどう読みかわからずスキミッツとか適当に読んでいました。恥ずかしいですね、本当に無知とは怖いもの。日々勉強を続けたいと思います。
この理論では、様々な運動技能に関して、それを実行する際の一般的なルールを学習することが運動技能学習である、としました。
ここでいうルールが『スキーマ』であり、スキーマ理論と名付けられています。
同じ反応を少しずつ変化させながら練習することによって、練習したことの無い反応の実行をも可能にするスキーマを発達させる。ということだそうです。
徐々にステップアップする、みたいな感覚です。筆者はスモールステップの概念に近いと勝手に解釈している次第です。
この理論では、「誤り」をもステップの一つとしてポジティブに捉え、誤りから学習が進む可能性も示唆しています。
技能学習と直接的に関係するかは分かりませんが、学習繋がりとしては、高原現象(プラトー)や学習性無力感などの概念が有名ですね。興味のある方はそちらもまた調べてみてください。
今回は少し短いですがこの辺で終わりにします。